男の子むけ
掘っ立て小屋の台所



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のつづき
19時にトニーさんがやってきたら、それまで店番をしてたサムさんはどうなるか。
グレンイーグルス・バーから、フェリー港とは反対方向の漁港のほうに降りたところに、サムさんの経営するレストランがある。
19時半の開店のために、サムさんは、このお店に降りていくのだ。
店の名前は「イル・クッチーナ・タル・バラッカ(Il-Kcina Tal-Barrakka)」。
「掘っ立て小屋の台所」という意味のマルタ語で、石造りの小屋の中にキッチンをおき、その前のテラスに客席をしつらえた形のお店。
こう書くと、簡素で野趣溢れる店か、あるいは東南アジアの屋台みたいなのを想像される方もいるかと思うが、厨房設備はきちんとしているし、テーブルと椅子は、木目の模様も美しい、しっかりとしたつくりの木製のものを置いている。
このお店もクィネル氏の「パーフェクト・キル」に、「サムの店」として登場。
飲みながら、トニーさんたちとおしゃべりしたり、ワンコたちと遊んだりして、19時半をまわったら、サムさんのお店に、晩ごはん食べに降りていくのが、毎回のパターン。
テーブルについたら、まずは飲み物をオーダー。
同道のプロフェッソール(※)はドライバーだし、それ以前にアルコールはほとんど摂らない人。
ここまで、トニーさんとこで、エール、ラガー、アヒャ酒と散々飲んだので、さすがにワイン一本を一人ではしんどい。
ミネラルウォーターを大瓶を一本もらうことにした。
ここは、目と鼻の先の漁港にその日あがった魚介を、好みの調理法で料理して食べさせてくれる。
ウェイター君が「本日の素材」を載せた大皿を持ってやってくる。
バラクーダを選んでグリルにしてもらうようにオーダー。それにグリルしたエビもそえてもらうことにもした。
マルタのパンは、焼いたその日のうちだと、外カリ中モチって感じでとても美味しい。
さらに、ここのガーリックバターはめちゃウマ。
こういうところでのパンは、付け合せ、刺身のつまみたいなもんだが、プリモすら来てないのに、二人してガーリックバターをたっぷりのせて、バクバクやりだす。
プリモは、シーフード・スパゲッティを定番にしている。
これも、その日入った素材によって、アレンジがかわる。
今回は、貝類とイカと、ドライトマトのオリーブオイル漬のスパゲッティ。
うまうま。
メインのバラクーダのグリルは、身が柔らかくて、ナイフとフォークで、簡単に食べやすく切り分けられる。
脂ののりかたも塩加減も程よい。やっぱり青い魚っておいしいよなって味。
エビのグリルも、たっぷり添えてもらって、メインが二つあるようなお得感。
エビは手で殻をむいて、バリバリいく。
マルタの周辺は、各種のエビがよく獲れる。
この店でも、ロブスターが入れば、テルミドールなんかを作ってくれる。
イル・クッチーナ・タル・バラッカのシェフは、実は女性。
小柄なぽっちゃりさんタイプで、夏場はTシャツに短パンといったカッコで、厨房に立つ。
サムさんが、開店のためにグレンイーグルス・バーから退出したら、彼女が入れ替わりにやってきて、ウィスキーのオンザロックを一、二杯飲んで、仕事場に戻る。
飲むと調子よくシゴトができるのかなあ。
※:過去日記「お墓参り」で書いた、ボクのマルタ滞在中に車を出してくれるトニーさんのこと。
グレンイーグルスのトニーさんとややこしいので、グレンイーグルスやイル・クッチーナ......にいるときは、あだ名の『プロフェッソール』で呼ぶことにしている。
新しい友「燃える男」



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のつづき
トニーさんが、グレンイーグルス・バーに「出勤」するのは、19時頃。
16時頃の開店から、それまでのあいだは、弟のサムさんが、店番をしている。
18時半ごろにいって、HOPLEAF(エール)をすすりつつ、サムさんとおしゃべりしてると、トニーさんがやってくる。
たいてい、ハンナと言う名前のメスの短毛のレトリバーと、エリッサという名のメスのビーグルをひきつれて。
トニーさんがやってきたが、今年はビーグルがいない。
レトリバーが一匹いるが、ハンナにしては、様子がヘン。
エリッサはどこ??このコはハンナなの??
「エリッサとハンナは、ばーさんになっちゃったから、ウチに居残るようになったよ」
とトニーさん、
「こいつの名前はクリーシィさ」
なるほど、よくみると男の子だ......って、うわ、トニーさん、クリーシィって、ちょ.....www
「そのとおり。なにかいい名前をと考えてるときに、クィネルさんの小説の中で見つけた」
あんた「見つけた」って、モロ主人公やんけ。
ストレンジャーであるボクを、クリーシィは、はじめ警戒していた。
威嚇こそなかったが、耳の後ろを指の腹でなでられたりすることを、よろこんではなかった。
そこで、彼がしたがるとおりに、腕を軽くかませてやった。
これでいっぺんにうちとけたようだ。
カウンターのスツールに腰掛けながら、「クリーシィ」と名前を呼ぶ。
テラスへの出口あたりの床で、のへーとのびていた彼が、ゆっくり起き上がる。
そしてゆっくりとした、しかし堂々とした足取りでこっちにやってくる。
そばまで来ると、だらりとたらしたボクの右の前腕に鼻をちかづけてフンフンいう。
耳のうしろあたりをなでてやる。
今日から友達やね。よろしく。
いつものバーと、作家氏の思い出


マルタ本島の北に、その三分の一あるかないかの大きさの姉妹島ゴゾがある。
旅行者にとって、交通手段は、マルタ北端のチルケッワからの所要20分ほどのフェリーか、マルタ国際空港からの定期便ヘリコプターしかない。
普通の日本人にとっては、最も遠い場所の一つだろう。
夏のマルタが渇ききった岩場の島のイメージが強いのに対し、こちらは、緑多きマルタ共和国の穀倉。
フェリーの発着港イムジャーの入り江を見下ろすように、島都ヴィクトリアへつづく坂道の途中、一軒のバーがある。
名前はグレンイーグルス・バー(GLENEAGLES BAR)。
オーナーバーテンダーのトニー・グレッチさんには、ここ何年来親しくしてもらっている。
トニーさん、弟のサムさんに会うのが、毎回ゴゾを訪れる大きな理由のひとつ。
このバーは、A.J.クィネルという作家の代表作『クリーシィ・シリーズ』にたびたび登場。
トニーさんも、「トニー・ザ・ホワイノット(Tony the Why not)」としてたびたび作品中に顔を出す。
世界中のミステリー好き、ポリティカルサスペンス好きには、わりと名前の知られたバーとバーテンダーなのである。
店に来ていたそのクィネル氏を、トニーさんが紹介してくれて、会話をしたことがある。
「父親と二人してファンである」
といったら、後で、両手でかかえるくらいの何冊ものサイン本を届けてくれた。
そのクィネル氏は、昨年の夏、他界された。
体が大きく、眼光するどい人だったが、気さくで親切でもあった。
小説の登場人物のように、バーのテラスで、ハーフパイントのラガーを手に、イムジャーの入り江を眺めながら、しばしクィネル氏を偲んでみる。
いただいたサイン本はいまや家宝である。
機内食【参】



7月22日 ロンドン・ヒースロー ---> マルタ
エアマルタ103便 クラブクラス
夕食(画像左)
・サーモンのグリルトマトソース 温野菜添え
・フェタチーズと生野菜のサラダ
・チーズとクラッカー
・チーズタルト
・バター
「クラブクラス」とは、日米でいう「ビジネスクラス」の欧州での呼称。
個人的にはこっちの呼び方のほうが好き。
この便のエコノミークラスのミールは、
アルミフォイルの器には入った、シェパーズパイが定番。
個人的には、主菜はそっちのほうがおいしかったかもと。
なんにせよ、まる1日近く起きてた状態だから、
味覚も鈍眛するし、記憶も薄くなる。
7月29日 マルタ ---> ロンドン・ヒースロー
エアマルタ100便 クラブクラス
朝食(画像中)
・チーズオムレツとベーコン、ソーセージ
・グリルドトマト
・チーズ
・クロワッサンとセサミブレッド
・フレッシュフルーツ
0715時発の早朝便なので、ホットミールはありがたい。
好きなグリルドトマトと、フレッシュフルーツもうれしい。
フルーツのすいかとメロンはマルタ産のやつで、ウマウマ。
おのみもの(画像右)
・キニー(Kinnie)
「キニー」は、マルタ独特のビターオレンジフレーバーの
ソフトドリンク。
最初、マルタ産のエール「ホップリーフ」を頼んだが、
ビールは、マルタのラガー「チスク」か、「ハイネケン」しか
積んでないとのことなので、キニーをいただきました。
ほかに、エアマルタのクラブクラスでは、
搭乗時にウェルカムドリンクとして、オレンジジュースが
出てきます。
機内食【弐】


7月29日 ロンドン・ヒースロー ---> 大阪・関西
JL422便 エコノミークラス
夕食(画像左)
・大鮃のグリル ハーブクリームソース添え
・スモークサーモンとポテトサラダ
・小海老のカクテルとスライスハムとコールスローサラダ
・ラズベリムース
・ソフトロール
・バター
帰国してからちゃんとした和食を食うわいと、ここは洋食を選択。
主菜の鮃グリルに添えられているのは、ちっちゃなパスタのようですた。
味は可もなく不可もなく。
スモークサーモンに、パウチいりのねりわさびがついてたのは
ちょとウレシかったが、そこまでやるなら醤油もつけてくれい。
ご到着前に(画像右)
・フレッシュフルーツ
・チーズオムレツとベーコン
・ポテトナゲット
・フライドトマト
・フルーツヨーグルト
・クロワッサン
典型的なJAL欧州線帰国便到着前ミールですな。
フライドトマト好きだから、それついてるだけでも
ウレシいけど。
機内食【壱】


7月22日 大阪・関西 ---> ロンドン・ヒースロー
JL421便 エコノミークラス
昼食(画像左)
・牛肉とじゃが芋旨煮 山菜御飯添え
・鯖塩焼き
・金平牛蒡
・隠元と昆布巻き
・わさび焼売 和風あんかけ
・梅そば
・和菓子
主菜はお肉もじゃがいももタップリの肉じゃがといったカンジで
満足度高かったです。
あと、わさび焼売もウマウマ。
ご到着前に(画像右)
・スパゲッティボンゴレビアンコ
・ゴボウサラダ
・フレッシュフルーツ
・メロンムース
・ライロール
・バター
意外にウマかったゾ。ボンゴレビアンコ。
あと、旅にでると、センイの摂取に気をつかうほうなので
一食目の金平と、二食目のゴボウサラダ、フルーツは
ありがたかった。
ごらんのとおり、欧州線も、トレーが小さくなって
パンが載りません>>いすさん
ギコ猫
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